http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141215/k10013979451000.html
前回の選挙でもそうだったが、投票率の低下についての記事が選挙前後に目につく。
「若者よ投票に行こう」
投票率があがれば・・・などなど
そして、いろいろな識者やマスコミが投票にいかないのは。。。となっている。
確かに、その人たちがいうように、「政治への無関心」「争点のない選挙」などなどそういったことはあるだろう。
しかし、こんなことを言っていていいのだろうか。
ひとつ
私もそうだが、初等教育の中で、政治や選挙についての教育をうけただろうか。
少なくとも私にはその記憶がない
学校で、選挙の意味、政治の意味、民主主義の意味、本質的にそれらを体現しながら、教わった記憶がない。
「べき論」でしかない。
いまの教育でどのように選挙が教えられているのかわからない。
こんな資料があった。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000141185.pdf
これによると、日本の学習指導要領ではわずか45分???
選挙に行く行かないは、家庭のしつけ教育であるというのであろうか。
そうなると、今度は家庭環境や別の要因を考えないといけない。
選挙のたびに、聞く話だが、期日前投票については、ほとんどの地域で投票者数が伸びているという話はよくきく話だ。
平日に勤務をし、土日を休むという「若年年代・男性モデル」という社会モデルはいまさらいうまでもないが崩壊している。サービス業、販売業に従事する人が増え、週休2日の人も増えてはいるが、土日が休みという人も減っている。
(古いけど:平日「仕事関連」のことをしているのは、89.6%、土曜日は61.6%、日曜日は36.3%とあり。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/yoron/lifetime/pdf/060202.pdf P26から)
一部で、こどもを選挙につれていこう なんていう話が啓発的にでているが、それもできる家庭に限られる話で、それをできる家庭も限られるということだ。
また、もっと大きな問題は、投票にいけない、投票にいっても現行の選挙制度では投票行動がしにくい人が多くなっているということだ。
今回、天候が悪く、日本海側で雪になって、投票率が下がった という話がきかれる。
しかし、そもそも投票所までのアクセスや投票所のアクセスについての話はどうなのだろうか。
一極集中している東京都心部ならともかく、他の日本の地域は、人口分散が進んでいる。また、30,40年前の新興住宅地でも、高齢化が進み、投票所まで30分以上かかるなんて話は、いまではざらにある。しかし、こういった統計的な話は探しても実情のネタすらない。
旧前からいわれているように、住民票を現住所に移していないからというはなしhttp://togetter.com/li/422525 だけではなく、高齢社会が進み、生活環境が変わっていく中で、自治体はすごくたいへんになって努力されているのもわかっているが、投票環境は低下している。
特別養護老人ホームなどに投票所が設けられるという話は、もちろん知っているが特別養護老人ホームに生活しておられる方が要介護高齢者の何%かと考えれば、それは、要介護の高齢者にアクセシビリティを保証しているものとはいえないだろう。また、投票所がバリアフルで、車いすユーザーが投票に行けないという話もよく聞く話である。
そして、投票そのものについても、とても投票ができやすい環境とはいえない。
前回の参議院選挙から、被後見人の選挙権が復活し、そのことについてBLOGに書いた。http://totutotu.seesaa.net/article/369795784.html
今回、一部の自治体で取り組みおこなわれたようだ
http://www.sankei.com/west/news/141212/wst1412120035-n1.html
くだんの方の投票については前回より、ひどかった。
そもそも、自治体のサポートする職員が知的障害や精神障害についての基礎的な知識がない。警察の取り調べのようだった(恣意的、指示的)。そんな対応をされると、ご本人の意思行動は制限されると言うことがわからない。
やはり、選挙は「健康なる成人」のものなのか、と思ってしまう。
政治に反映される民意 とはいったいなんなのか、「投票弱者」の視点 という提起があってもいいように感じる。