2020年08月29日

メゾとは何か、地域とは何か〜ソーシャルワークアカデミー第3回でお話しをします

なんだか、突然のように「ノーマリゼーション」ということばが踊ってしまっていて、なんということ!とがっかりする昨今。

気を取り直して。まず、こちらから。そうテーマはメゾです。

ソーシャルワークアカデミー【メゾ編:「本人をとりまくもの」にアプローチする-「地域」「ちいき」と言うけれど-】

2020年9月24日(木)19:00〜21:00

詳しくは最下部↓ ぜひ、ご参加ください

マクロで「貧困」のお話しをしたら、なかなかにわかりにくかったようで、それはそれで衝撃とともに、反省をしていますが、日本の社会福祉教育への懸念がさらに深まったことも事実。。。

実は、前回のマクロ編の話だけではなく、今回のテーマの一つである「地域」もアメリカなどではマクロで整理されることが多いとききます。つまり、だれが社会福祉分野やソーシャルワークの分野で「マクロ−メゾ−ミクロ」といい始めたのか。

学術的な論文でも読めるよという方は、石川久展さんの「わが国におけるミクロ・メゾ・マクロソーシャルワーク
実践の理論的枠組みに関する一考察−ピンカスとミナハンの 4 つのシステムを用いてのミクロ・メゾ・マクロ実践モデルの体系化の試み−」
https://www.kwansei.ac.jp/cms/kwansei_s_hws/pdf/0000163719.pdf
を読んでみられるといい。
石川先生の整理によると、はっきり書かれていないが2006,2007年頃を意識しているように思われる。

この論文に引用されている岩間先生の「ジェネラリスト・ソーシャルワーク」。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/soudan_3_kougi-siryo1_4.pdf
実は読んでみると、この資料においてはメゾということばは出てこない。

 90年代くらいまでに日本の社会福祉理論を学んだ人たちは、そこの数十年に渡る理論対立があったことをご存じだろう。「政策論」対「技術論」といわれていた理論対立は、おそらくは「マクロ」対「ミクロ」の相克になってきた。70年代から日本にも紹介されてきた「コミュニティ・ケア」などを活用しつつ「地域福祉」というキータームによって、統合、融合が目指された。しかし、その実、政策(マクロ)側からのアプローチと技術(ミクロ)側からのアプローチといったやりとりがちょうど90年代に行っていた。そうまさに私が社会福祉研究に飛び込みはじめた時代である。ここで述べたことは、あくまでも私の所感である。そしておわかりいただけるように、その後「テリトライズ」が起こりつつ、特に90年代における日本の社会福祉政策の大きな方針転換により、いわゆる政策論が求心力を失い、テリトライズがは残りつつも表面上の融合は起こっている。つまり、ソーシャルワークの面からいえば、その方法論の確立がないままに、90年代の社会福祉政策の転換により、飲み込まれたようになっている。対抗軸を失ってしまった。また、同時に「心理理論」のインパクトが社会の中に浸透し始め、ミクロ・ソーシャルワークも心理傾斜が進んだようにも感じている。

 話を元に戻そう。
 政策的な地域福祉分野の創出と日本の社会福祉理論の歴史的展開の中で生まれてきた「地域」という中範囲のターゲットは、その後政治レベルでの社会システム理論にもとづいた「ような」形で、政策的議論を深めてようとしていく。特に、2006年の介護保険改正あたりから強調されるようになった「予防」というコンセプトと近接性が高いように感じている。

 しかし、石川先生の整理も岩間先生の整理にもこの「予防」は前面には出てこない。そして、お二人ともその背景をソーシャルワークのエコロジカル・アプローチに求めている。発展的にはジェネリック・アプローチにつながっていく。日本では「コミュニティ・ソーシャルワーク」なる方法論が流布していく。ターゲットを「地域」においた方法論である。
 残念ながら、日本の社会福祉論にはきちんとした「地域」概念がないと、私はずっと思っている。いわば、地域やコミュニティ○○は、ターゲット論である社会福祉論にしてみるとゴースト理論にすぎない。その都度、この論文における「地域」とはを規定するか、施設と地域のように比較論として登場させるしかない。社会システム論による人間関係に基づいた社会関係論によればメゾレベルは地域に限ることがないからである。岩間先生はそこをソーシャルワーク論からのアプローチで規定をしておられるのだが。その後もあいかわらず、ふわっとしたLocalやArea 、対峙概念として「地域」「コミュニティ」が使われ続けている。

 9月24日(木)のセミナーでは、ここまで整理してきた難しい理論の話は、ほぼせず、整理だけを少しした上で、にソーシャルワークでの個人へのアプローチではない場合の方法論をいくつかお話しをしていきたいと考えている。
 

教科書にのっているようなきれいな図は多くの人が実現が難しいと感じているのではないだろうか。

そんな思いを共有しながら、少しでもアプローチの方法を考えて行ければと思っている。


****************

日々の社会福祉実践、特に相談支援の中で「果たしてこれでよいのだろうか?」と思い悩むことはありませんか?

利用者に対するサービス調整だけが、「ソーシャルワーク」なのか?既存のサービスに相談者を当てはめることが「ソーシャルワーク」なのか?そんな「ソーシャルワークって何?」ということを改めて考える「ソーシャルワークアカデミー」を開講します。

7月の【ミクロ編】では定員15名のところ、ご好評につき、定員を30名まで引き上げ、開講させていただきました。

8月の【マクロ編】では「貧困」をテーマに皆様とともに考えました。

今回の【メゾ編】は「地域」や「環境にアプローチする」というソーシャルワークについて皆さんとともに考えてみたいと思います。


日々の実践を意識しつつも、ソーシャルワーク本来の「ありよう」を参加者同士で分かち合いながら、明日からの実践のヒントとなるようなものを皆様と一緒に得られる機会になればと思います。


<日時>

2020年9月24日(木)19:00〜21:00

<タイトル>

ソーシャルワークアカデミー【メゾ編:「本人をとりまくもの」にアプローチする-「地域」「ちいき」と言うけれど-】

<講師>

NPO法人寝屋川市民たすけあいの会 事務局長 冨田昌吾氏

(聞き手:NPO法人み・らいず2 実践研究所副所長 松浦宏樹)

<対象者>

 概ね45歳以下の方で相談支援等の業務に従事されている方、または関心のある方。

※年齢については、「概ね」であり、社会福祉を学んだ年代について考慮したもので、参加者を制限するものではございません。

<開催方法> 

今回のセミナーはZoomのミーティング機能を使用して開催いたします。

お申込み確認後、振込先口座情報をお知らせいたします。

入金確認後、Zoomミーティングの招待をお送りいたします。

 お申し込みの際には備考欄に連絡のつくお電話番号をご記入いただければ幸いです。

以下からお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/5b94dcae8f93c438caf35fdcf3c95627/

posted by 凸凸 at 17:44| 大阪 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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